ミス、事故を減らすには、ノウハウよりもノウホワイ。

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危険物を取り扱う「危険物取扱者」は、「危険物取扱者」の資格・免状が必要です。

免許を持っていても、3年に1回は「危険物取扱者保安講習」の受講が義務付けられています。
先日、その危険物取扱者の保安講習に参加をしてきました。

事故を減らす方法として、ノウホワイ(know why)という言葉を聞いたので、紹介します。
よく使われるノウハウ(know how)でとは考え方が違います。

目次
・危険物施設の事故は減っていない?
・事故原因は?
・事故が減ってないのは何故?
・ノウホワイとは?

危険物施設の事故は減っていない?
近年、危険物を取り扱う施設の数は減っていますが、事故の件数は減っていません。
これにまず、驚きました。
技術が発達しているのに、どうして増えいるのでしょうか?

事故の原因は?
事故の原因は、大きく2つあります。
1つは、人的要因。
もう1つは、物的要因。

また、事故の種類も、大きく2つあります。
1つは、火災。
もう1つは、危険物の流出。

危険物施設の火災の半数以上は、人的要因です。具体的には、操作確認不十分、監視不足、誤操作などといった、人のミスです。

一方、漏洩流出事故の半数以上は、物的要因です。施設や設備機械の故障です。

事故が減ってないのは何故?
人的要因で事故が起こる背景には、施設・設備が自動制御が進展したり、担当業務が細分化、専門化して、事故やトラブルが減ってきているので、新しく入った人たちがトラブルを経験することが少なくなってきたことが一因です。

これが、現場の危険予測、対応能力が弱くなってしまう恐れがあるのです。

つまり、技術が発達したり、先人達が事故が起こらないように改善した結果、安全になりすぎて、何かあったときに対応出来なくなったということです。

このため、基本的な技術をしっかり伝承することがポイントとなっています。

講習でも「安全に関する技術の伝承、人材育成」が重要なポイントになっていました。

ノウホワイ(knou-why)とは?
物事のやり方、手順、コツなどの知識や情報を「ノウハウ(knou-how)」といいます。

ノウハウは、仕事や作業を円滑に、確実に、また、安全に進めるために必要な技術や知識であり、仕事や作業の基本となるものですが、何となく決まったものではなく、必ず決められた理由や背景があります。

ノウホワイとは、「なぜ、こうなっているのか?」「なぜ、そうしなければならないのか?」と、マニュアル等の背景を知り、理解することです。ノウホワイは、行動の動機付けとして非常に重要です。動機付けが不十分で、マニュアルを単に様式・形式として捉えるようになると、決められた手順ややり方を都合よく「自己流」に変えていくことにつながり、安全が損なわれる恐れがあります。
事故が減らない背景の一つとして、マニュアルの背景にある危険物等の性質や化学反応塔の危険性への基本的な知識不足、装置の作業手順等の原理原則の理解不足、つまりノウホワイの教育が不十分で、緊急時の対応が低下していることが挙げられます。
マニュアルを形式的になぞるだけ、つまり安全への取り組みの形骸化を防ぎ、1つ1つの動作の理由・背景を理解すること、そしてその教育が重要です。

まとめ
・本質を理解しないと、身に付かない。
・決められたことを決められた通りするだけでは、応用が効かない。

でも、いきなり本質を言われてもアレルギーが出るので、伝える方法も工夫が要りそうですね。

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